Oct 20, 2015

世界に1台のメルセデスをつくる!ニュースづくり

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「こんなメルセデスに乗りたい!コンテスト」と題した、メルセデス・ベンツ GLAクラスのドレスアップカーのオリジナルデザインを学生から募集するコンテストを実施。最優秀賞を受賞したデザインをスペシャルカーとして実際に制作し、さらに、受賞者にプレゼントするという企画です。私たちは、このコンテストの運営はもちろん、実際のクルマ制作現場にも足を運び、完成披露イベントの実施とPR活動までを一貫して企画しました。

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「こんなメルセデスに乗りたい!コンテスト」レポートページ:
 http://www.emg-lube.jp/mobil1/special/noritai/ceremony.html
 
このコンテストの企画のはじまりは、表向きにはクライアントであるEMGマーケティング合同会社のビジネスパートナー株式会社ヤナセが100周年を迎えるにあたり、これを祝福する体裁をとりながら、EMGマーケティング合同会社が販売するモービル 1のブランド認知と関心を喚起できるプランを考えて欲しいという依頼でした。ヤナセが販売する最もラグジュアリーのイメージが強いメルセデス・ベンツというクルマをモチーフに、最も距離が離れていてクルマすら所有していない学生が“こんなメルセデスだったら乗ってみたい!”と感じてもらえるような企画にしようとプロジェクトがスタートしました。加えて、自動車離れが進む若者に向けて自社ブランドへの関心を高め、彼らが将来の自動車ユーザーやエンジニアとなるということを想定して“モータリゼーションの発展に寄与”できるような企画にしていくことを目指しました。
 

この企画の難しさは、応募の募集からクルマの制作、披露まで、ブランド認知と関心喚起につながるようにどう伝えていくか、という部分にありました。いわゆるPR活動ですが、この企画ではテレビのようなマスメディアを使わずに、ニュースをつくって情報の拡散を狙う必要がありました。プランナーとしてまだ2年目の私ですが、何をフックにどのようなストーリー展開でニュースづくりに取り組んだのか、そのポイントを紹介させていただきます。
 

まず、ニュースのタイトルとなるような、大枠のテーマを考えました。
マーケティング・コンサルタントのサイモン・シネックによる、優れたリーダーはどうやって行動を促すか、というスピーチがあります。ゴールデンサークルと呼ばれるWhy・How・Whatの3要素からなるシンプルフレームを使いながら、「人々は『What』ではなく『Why』に動かされる』というのが要点で、Appleの成功をこう説明しています。Appleは、世界を変えるという信念のもとに(Why)、美しくデザインされ簡単に使えて親しみやすい(How)コンピューター(What)をつくった、人はその「Why」の部分に動かされてAppleの製品を買っていると。
Appleの話とは少し次元は変わりますが、今回のニュースづくりでは、「Why」=「未来のモータリゼーションを発展させていく若者を育てる」というメッセージが肝になると考えました。このようなテーマを定めることで、ブランド発信でありながらも、メディアや読み手の興味関心の入り口を広くしたニュースづくりが可能になりました。また、このテーマのもとに学校や学生さんたちにコンテスト参加をよびかけたことで、結果的に中学生から大学院生まで幅広い応募を獲得することにもつながりました。
 

次に、ストーリーには展開が必要です。この企画には、ニュースとして発信できるタイミングが審査結果発表、制作過程、完成披露、と複数回あったのも活用したい部分でした。そこで、コンテストの最優秀賞受賞者を主役としてフォーカスしたストーリー展開を行いました。なぜなら、彼が「未来のモータリゼーションを発展させていく若者」の“象徴”であり、軸であるテーマがぶれることない多角的なストーリー展開ができるからです。
コンテストの受賞作が決まってからは、最優秀賞を受賞した学生さんと共に、カスタムカービジネスのプロの方々との打ち合わせや、御殿場にある実際の制作現場に何度も行きました。その過程を随時レポートとしてWebサイトで発信し、時にはメディアの取材を受けました。元々、クルマのデザイナーを目指していた彼ですが、カスタムカービジネスのプロとの熱い議論をしたり、制作現場でのデザイン画を立体(実車)にすることのギャップを埋める難しさを経験したりするなかで、学びや成長を色々と語ってくれました。そして、彼の成長とデザイナーとしての努力の積み重ねで、このコンテストのもう一つの主役でもある「世界に1台だけのメルセデス・ベンツ」の完成へのメディアの関心を高めることができました。

集まった応募作品

受賞者の車両制作風景

披露イベントを終え、結果として、自動車関連の雑誌やWebメディアからエンタメ系のWebメディア等100媒体以上の露出を獲得できました。また、クライアントのご担当者の方が、披露イベントの取材で「幅広い年齢層から想像を超える数の応募をいただき、モータリゼーションの未来に明るい光を感じることができました」とおっしゃっており、この企画が単なるブランド露出に終わらずに、なぜこのような企画を行ったか、の部分に注目が集まったことが何よりの成功だと言えるでしょう。
 

今後益々既存のマスメディアを使わずに情報を伝播させていくという課題を与えられる機会は増えていくでしょう。そのようななかで、プランナーとして単にひとつの企画のディレクションをしていくだけではなく、惹きの強いストーリーをつくりながら、ブランドと結び付けたメッセージ発信をしていく仕事にも、今後よりオモシロさと結果を生み出していきたいです。